太陽ハウジングの家づくりコラム
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2023.10.26
外構計画で注意するべきポイント #2|植栽編
こんにちは、太陽ハウジングです。
今回は、外構計画のコラム2回目として「外構の意匠性を向上させるポイント」の植栽編をお届けします。
外構計画で意匠性を向上させられるポイントは「玄関ポーチ」と「植栽」です。
前回「玄関ポーチ」についてご紹介しましたので、今回は「植栽」のポイントについて解説します。
1回目「玄関ポーチ」の記事はこちら
「植栽」
植栽は「シンボルツリー」と呼ばれるお庭のシンボルとなる庭木と、「グランドカバー」と呼ばれる背の低い植物に分けられるので、それぞれ説明します。
■シンボルツリー
みなさんは、シンボルツリーを植える目的をご存じですか?
「新築の記念樹」という方もいるかと思いますが、1番の目的は目隠しとして外からの視線を遮る効果があるからです。
道路からの視線を遮ったり、隣の家からの目線を遮ったりと住環境に合わせて、外側のどこからの視線や目線が集まるのかを把握した上で、そこのシンボルツリーを植える。これがシンボルツリーを植える1番の目的になります。
つまり、目線が集まらない、外からの視線が気にならないなら無理にシンボルツリーを植える必要はないと思います。緑が欲しいからといって無意味に敷地の端にシンボルツリーを植えてしまったら、落ち葉や木の枝、木の根っこが隣の家に侵入してしまいトラブルに発展するということもあります。
実際にこの手のトラブルはものすごく多いです。2023年4月の民法改正で、木の枝などが越境された側が切除できる規定が新たに設けられたくらいです。こうしたことからわかるように、考えなしに木を植えることは非常に危険です。
1回目の記事の冒頭でもお伝えしましたが、外構計画が二の次になってしまうと住宅会社の担当さんからは「シンボルツリーを植えましょう」とか「秋の紅葉など季節を感じられる落葉樹を植えましょう」とか、表面的な提案になりがちです。
ただし、植えた後のことを考えずに提案している可能性もあり、後々困ってしまうのは家を建てたお客さまです。
そこで、シンボルツリーを植える場所などもあらかじめ考えておくことが大切です。
■シンボルツリーを植える場所とは?
では、どこにシンボルツリーを植えれば良いのかというと・・・
「リビングから見える庭の中央に寄せて配置する」ことがオススメです。
シンボルツリーを植えることは、外からの視線を遮ることが目的です。その他、夏場の直射日光を防いでくれる役割もあります。室内からの見栄えも良く内側から見ることを意識した場所になります。
小さなお庭でもシンボルツリーを植えることで、立体感が出て奥行きが生まれます。
ただし、木は思っている以上に成長します。定期的にお手入れが出来るかどうかを考えてみてください。(もし難しいのであれば、木を植えることはあまりオススメできません。)
葉が落ちる落葉樹は掃除が大変だから、常緑樹という方もいると思いますが、常緑樹も新しい葉が出てくれば古い葉は落ちてきますし、常緑樹で人気の高い「シマネトリコ」は成長が早いため、年に1~2回は枝を切ってコントロールする必要があります。
お庭のお手入れをするためのモチベーションが保てるか考えた上で、シンボルツリーを植えるかどうかを検討してください。
■グランドカバー
グランドカバーは地面(グランド)を覆う(カバー)背の低い植物です。
通路の土が見えている部分を埋めてくれます。グランドカバーを上手く取り入れることで、いろいろなメリットがあります。
・見栄えが良くなる
土がむき出しのままになっているより、グランドカバーを植えることで見た目が良くなり、レンガや石などと組み合わせるとおしゃれな空間になります。
・ほこりや泥はね防止
土のままだと風の強い日は砂埃、雨の日は泥はねなどありますが、砂埃が立ちにくくなり、雨の日に通ると泥が着くことが軽減されます。
・雑草が生えにくくなる
土のままだと雑草が生えてきます。グランドカバーが生えていれば雑草が生えにくくなります。また、グランドカバーには雑草を駆逐する強い繁殖力があるものもあります。
・虫よけ効果&食べられる
バジル、ローズマリー、ミントなど聞き馴染みのあるハーブもグランドカバーです。
爽やかな香りを楽しみつつ、虫除け効果もあり料理に使えます。
グランドカバーの中には踏まれても大丈夫なほど強く、日陰でも育つものもあります。
ライフスタイルに合わせて生活に役立ちそうな植物を選んでみるのも面白いでしょう。
植栽についてまとめると、シンボルツリーは外からの視線を遮る目的で使用すること、敷地の端に植えたり、無計画に植えたりしないということ。
グランドカバーは見栄えが良くなる効果の他に、雑草が生えにくくなり、泥はね防止になりますので、自分たちの生活に役立つ植物を植えるということになります。
■外構の意匠性にこだわるデメリットとは?
デメリットとして、玄関ポーチも植栽も単純にコストがかかります。
玄関ポーチのようなコンクリートは値段が張りますし、シンボルツリーも決して安くありません。
建物にお金を掛け過ぎて外構に予算が回らなかった、駐車スペースが土のままの状態や砂利仕上げ、外構に予算が掛けられないので自分たちでDIYと意気込んでいたものの何もせず放置されているお庭を見かけることがあります、
と言うことで、次回3回目のコラムでは、「どのようにしたらコストを掛けずに外構計画を立てられるか」をお伝えします。