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2023.11.23

【土地から探す方必見!】注文住宅の購入で動き始める前に知っておくべき内容とは?|後編

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

今回は「注文住宅の購入で動き始める前に知っておくべき内容」の後編をお届けします。前編でご紹介した「土地から探して購入してはいけない理由」の続きや、「住宅会社の選び方」「予算の決め方」などを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

「土地から探して購入してはいけない理由」などをご紹介した前編はこちら→

https://www.taiyo-co.com/blog/54089.html

 

 

■土地から探して購入してはいけない理由3

「住宅会社を決める前に土地を購入すると、急いで住宅会社を決めなければならない」

 

理由として以下の2つがあります。

・住宅ローンを借りるときは、土地と建物をセットでローンを組まなければいけない

・土地は買付証明書を出してから、約2週間以内に契約しなければいけない

 

まずは、「住宅ローンを借りるときは、土地と建物をセットでローンを組まなければいけない」の理由ですが、最初に土地だけ住宅ローンで購入してしまうと、どこの住宅会社で建てるかを自分たちのペースで検討することができないからです。

 

なぜ、土地と建物をセットで住宅ローンを組むかというと、理由はバブル経済のときまで遡ります。

 

この頃は住宅ローンで先に土地を購入して後から家を建てることができました。ただ、住宅ローンの低金利という特性を利用して土地を転売して儲ける人が出てきてしまいました。

 

本来なら事業融資でやらないといけないですが、事業融資は金利が高いので、金利の低い住宅ローンでお金を借りて土地の転売を行っていたわけです。

 

住宅ローンの目的はマイホーム購入を実現するためです。よって本来の目的とは違うことで融資されていたため、規制が入り、住宅ローンを組む場合、土地と建物セットで組まなければならないというルールになっています。

 

 

次に「土地は買付証明書を出してから、約2週間以内に契約しなければいけない」の理由として、土地を購入する際は買付証明書という書類があります。その書類に対象の土地、購入金額、住所氏名を書いて不動産屋さんに提出します。

 

買付証明書は分かりやすく例えると整理券のようなもので、買付証明書を提出した順番で土地を購入する優先権を得られるという仕組みになっています。

 

ちなみに、買付証明書の提出だけなら、お金はかかりませんし、買付証明書を提出した後にキャンセルしてもキャンセル料などの支払いはありません。

 

ただし、買付証明書を提出した住宅会社は、その不動産屋さんからの信用や信頼を失いかねません。また今後の取引に影響しかねないので、住宅会社からとりあえず買付を出すというのは配慮が必要になります。

 

【申込制度について】

少し話が変わりますが、その住宅会社と不動産屋さんの関係性にもよりますが、申込制度が利用できることもあります。

 

申込制度とは、いきなり買付ではなく1週間程度、申込で優先権を担保してくれる制度になります。申込期間内に土地や周辺環境を見たり、自分たちが思い描く間取りができるか、予算内に収まっているかなど確認して結論を出すことが出来ますので、住宅会社に申込できるか確認するもの良いかもしれません。

 

いずれにして申込や買付証明書を不動産屋さんに入れないと土地購入のチャンスを逃すことになりますので、スピーディーな決断が求められます。

 

 

買付証明書を不動産屋さんに提出した後は、その不動産屋さんが買付証明書を地主さんに持っていき、この土地をいくらで購入したい人が現れたけど売る?売らない?を聞き、地主さんから合意を得られれば土地の購入に向けて動き始めるということになります。

 

買付証明書を提出して合意が得られた場合、業界として大体2週間後に契約しなければならないというルールが存在します。

 

(たまに1週間で契約しないと買付は白紙にする条件を出してくる場合や、買付証明書を提出したけど売りませんという回答もありますが、)基本的に買付証明書を提出してから2週間後に土地の契約をしなければならないことは覚えておいてください。

 

 

■自分のペースで家づくりをするために

ご紹介した2つの理由により、住宅会社を決める前に土地を購入すると、急いで住宅会社を決めなければいけない状態が必然的に生まれます。

 

住宅ローンは土地と建物のセットで組むこととなり、土地は買付証明書を入れたら2週間後には契約をするとなると、土地契約時もしくは遅くても土地決済1か月前までには「建築する住宅会社」「建物の規模(ボリューム)」「土地と建物と諸費用を含めた総額がいくらになるか」「その総額に対して銀行の事前審査の承認が得られているか」など明確にしておかなければなりません。

 

土地探し先行で動いていて、良い土地が見つかったとしても、その後の2週間から1か月くらいで住宅会社を選び、大体の間取りや仕様を決めるというスケジュールになってしまいます。これでは家づくりの細かな部分まで考えることは難しく、せっかくのマイホームに後悔が残ってしまうかもしれません。

 

以上のことから、土地を最初に探して、その後に住宅会社を選ぶということ、土地から探して購入してはいけないということになります。

 

 

土地を購入して家を建てるという方は、探しているエリアの土地価格がいくらくらいなのかを把握するため、SUUMO(スーモ)やアットホームなどのポータルサイトを見るのは良いですが、ご自身だけでの具体的な行動はせずに住宅会社に間に入ってもらい、土地探しを全てお願いするのがオススメです。

 

この方法は1番リスクが少なく、(重ねてのお伝えになりますが)住宅会社に土地探しを依頼しても費用はかかりません。住宅会社は建物を建ててもらうために土地探しをボランティアで行ってくれます。

 

家づくりが土地探しからという方は、まずは住宅会社に相談してみてください!

 

■住宅会社の選び方

では、住宅会社はどのように選べばよいのか?

 

これは以前のコラム「後悔しない!注文住宅会社の選び方」と重複する部分がありますので、こちらも参照してください。

https://www.taiyo-co.com/blog/52896.html

 

 

住宅会社をどのように選ぶかは、住宅業界の全体像を把握した上で住宅会社を選ぶ必要があります。

 

  • ローコスト住宅会社
  • 契約後の打合せ期間や打合せ回数、仕様の制限、着工期限がある住宅会社
  • 契約後の打合せ機関や打合せ回数、仕様、着工期限がない住宅会社

 

 

1.ローコスト住宅会社

予算が厳しいから何とか住める家をつくる、土地に対して予算を使ったので建物にお金がかけられない人向けになります。安さを売りにしている住宅会社が該当します。

 

2.契約後の打合せ期間や打合せ回数、仕様の制限、着工期限がある住宅会社

断熱性・気密性・耐震性・遮音性など家の性能を上げつつコストをそれなりに抑えたい方向けになります。薄利多売といった営業スタイルの住宅会社が該当します。

 

コスパが良いと思われがちですが、何かしらの制約や制限を設けています。打合せ回数を減らしたり、設備や仕様の選択肢を狭めているため、こだわった家づくりがしにくいかもしれません。

 

3.契約後の打合せ期間や打合せ回数、仕様、着工期限がない住宅会社

性能だけではなくデザインもこだわりたい方向けになります。

打ち合わせ回数に制限がなく、設備仕様等の選択に制約がありません。ただし時間と労力がかかりますので金額が高くなる傾向があります。

 

 

会社選びの前に、住宅に対して求めることを明確にしておくことが大切です。とりあえず住める家で良いのか、性能にこだわった家づくりをしたいのか、デザインにこだわった家づくりがしたいのか、すべてにこだわった家づくりがしたいのかなど、自分たちがどこに該当するか考えておきましょう。

 

■予算の決め方

最後に、予算はどのように決めれば良いのでしょうか?

 

「借りられる金額」はシンプルで「手取り年収の8倍」です。

税込み年収(源泉徴収票の左上の額面)の8倍までであれば、サラリーマンであれば普通に借りることができます。金融機関によっては10倍まで借りられるケースもあります。

 

具体的には、年収500万円の人であれば4,000万円~5,000万円を借りることが出来てしまいます。

ただ、「借りられる額」と「返せる額」は違います。決してイコールではありません。

 

実際は、税引き後の実態に合わせた手取り年収で計算することをオススメします。

具体的には、年収500万円であれば手取り年収は約390万円になります。その8倍の3,120万円。ローン金利が低ければ9倍の3,510万円。これでも余裕を持って大丈夫と思える金額ではなく、家を購入するため多少背伸びをして頑張るという借入金額になります。

 

手取り年収の8倍もしくは9倍。これが住宅ローンで借りても良い上限の金額と覚えておきましょう。この金額から自己資金で総額を計算してみてください。

 

■FPに相談するときの心構え

また、住宅会社で打合せを行っていると、FP(ファイナンシャルプランナー)を紹介されて「お金の相談をしながらご予算を決めていきませんか?」と提案されることがあります。

 

実はこのFPの正体は保険屋さんです。そのFPと呼ばれる保険屋さんは、まずお客さまの日々の生活費や固定費を聞き出します。次に聞き出した生活費や固定費を圧縮する提案をしてくれるでしょう。

 

そして最後に「圧縮した分の金額を住宅ローン返済や保険に回せますね!」と提案をしてくるケースが多いはずです。

 

住宅ローンは100万円借りるごとに、月2,500円〜2,800円返済額が増えます。つまり、「日々の生活費や固定費から月3,000円弱を圧縮できれば、住宅ローンを100万円多く借りても大丈夫です」という提案をされるでしょう。このようにしてお客さまの予算を伸ばしていくわけです。

 

また、年収が上がる前提でライフプランを立てて「少し多めに住宅ローンを借りても大丈夫」「退職金がもらえたら住宅ローンを一括で返済できるから大丈夫」などという提案をされることもありますが、必ずしもそうなるとは限りません。皆さんどうか惑わされないでください。

 

あれこれ調整して節約したとしても、年収が変わるということではありません。限りある手取り金額の中からローン返済額を毎月支払っていくわけです。月数千円の違いであっても、総額では大きな額となります。きちんと理解して、FPの甘い言葉に惑わされないでくださいね。

 

 

今回は、注文住宅の購入で動き始める前に知っておくべき内容をお伝えしました。

是非とも参考にしていただければと思います。