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2024.04.11

平屋を建てる際の注意するべきポイント よくある失敗ポイント編

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

注文住宅で平屋を選ぶ人が増えています。かつては「古い」イメージがあった平屋ですが、近年ではバリアフリー性や開放的な空間など、様々な魅力が見直されています。

 

ただし、平屋には知っておくべきポイントが多数あります。

今回は「平屋を建てる際の注意するべきポイント」の2回目として「平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編」をお届けします。

 

▼4/4公開のコラムはこちら

「平屋を建てる際の注意するべき3大ポイント編」

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編①

「金額が高くなる」

平屋はある程度土地が広くないと建てられないため土地の金額がかかること、

(2階や3階建てと比べて)基礎や屋根の面積が増えるため金額が上がること、

これら2点は金額が上がる要素になります。(これはご存じの方も多いかもしれませんね。)

 

もう少し具体的に説明をしますね。

30坪の2階建てと30坪の平屋の家を比較してみます。(分かりやすくするために2階建ては1階15坪2階15坪の計30坪とします)

 

2階建ての場合、地面に接しているのは1階部分の15坪のみです。一方で平屋は30坪すべてが地面に接します。

2階建てと平屋で建物としては同じ面積なのですが、必要とする地面に接する面積は15坪と30坪。階数が違うだけで2倍も違います。

つまりそれだけ大きな土地じゃないと平屋を建築すること自体が難しいということです。

 

また、先ほどの具体例(30坪の2階建てと30坪の平屋)の場合、平屋は2階建てよりも基礎の面積と屋根の面積も15坪分、余分に作らなければなりません。基礎と屋根工事は皆さんが想像している以上に高額です。

 

2階建ては2階建てにする費用もかかるのですが、平屋を建てるためにかかる費用を算出する場合は、2階建ての建物金額の1.1倍が目安になります。これが平屋を侮ってはいけないポイントとなります。

 

例えば、2階建て30坪で坪単価80万円の家を建てる場合、30坪×80万円で2400万円が建物価格とします。

この金額の1.1倍の金額が平屋を30坪で建てた場合の建物金額の目安になりますので、2400万円×1.1倍で2640万円です。

 

30坪の2階建ての建物価格が2400万円、30坪の平屋を建てる建物価格が2640万円となり、2階建てと比べて平屋のほうが240万円高くなるということです。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編②

「垂直避難ができない」

 

平屋は1階のみのワンフロアで建物の高さが低い構造のため、地震の際は揺れにくく、台風時には風圧の影響も受けにくくなるというメリットがあります。一方、豪雨や河川の氾濫により浸水した場合には、上階に逃げる垂直避難ができないというデメリットがあります。

 

平屋を建てる場合は、ハザードマップで浸水しない地域かどうかしっかり確認することが必須です。確認した結果、水害が起こるかもしれないエリアでの平屋の建築はおすすめできません。

どうしても建てる必要がある場合は、もしもの水害時に早めに避難できる体制を整えておくようにしましょう。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編③

「外観がダサい」

 

平屋に限ったことではありませんが、建物の外観を決める要素は屋根形状になります。

平屋の場合、建物の形状がシンプルになりやすい傾向にあるため、外観のデザインにごまかしが効きません。

 

価値観は人それぞれだと思いますが、屋根形状を適当に考えてしまうと外観が悪くなってしまいます。外観はごまかそうとすればするほどデザインに違和感のある建物になってしまいます。

 

では、どうすれば良いのでしょうか?

その解決方法のひとつとして、おすすめの屋根の形状をお伝えします。

 

屋根形状は意外と種類が豊富です。

切妻屋根、寄棟屋根、片流れ屋根、入母屋屋根、陸屋根、方形屋根、招き造りなど

多くの屋根形状があり、組み合わせも考えられるので、どの屋根が最適か迷ってしまうのではないでしょうか。

 

もし迷ってしまった場合に、おすすめなのは「片流れ屋根」です。

・デザインのバリエーションが豊富

・モダン、ナチュラル、シンプルなど様々なデザインに対応可能

・ロフトや小屋裏収納を設置しやすい

・太陽光パネルを設置しやすい

デメリットもありますが、総合的に考えるとおすすめです。

 

ちなみに、片流れ屋根のデメリットは1面1方向の勾配です。

(ゴミなど一方に流れるため)こまめに雨樋の掃除が必要、雨や雪が一方向に流れる、雨樋の負担が大きいなどがあります。

 

平屋を建てる際は、屋根形状をしっかりと考えることが大切です。

屋根を適当に考えてしまって、建物が完成したら(なんだか公民館みたい…)とならないように注意してください。

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編④

「太陽光パネルを載せない」

 

平屋は屋根の面積が大きくなるので、太陽光パネルを多く載せることができます。

こんな好条件があるにもかかわらず、太陽光パネルを載せないという選択は非常にもったいないです。

 

昔だったら「4kwくらい載せておけば充分」と言われていましたが、電気料金の高騰もあり4kwでは全然足りません。

電力の自家消費を考えると8kwくらい載せないと発電メリットを感じることができないと考えておくと良いと思います。

 

このような理由から、平屋を建てる場合は「予算が許す限り最大限の太陽光パネルを載せる」と考えておきましょう!

太陽光発電システム自体が高くて手が出せない方は、リースという選択もありますので、検討してみてください。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑤

「室内が暗い」

 

平屋は2階建てと比べ、地面に接する部分が大きくなるため、建物が大きければ大きいほど建物の中心部分が暗くなります。

平屋の宿命ともいえるので仕方ない部分もあるかもしれませんが、対策方法をご紹介します。

 

・建物形状で解決する

建物形状をロの字型、L字型、コの字型することで色々な面から光を取り入れることが可能になりますので、中心部分の暗さの問題は簡単に解決できます。

ただし、この場合は建物の端から端が遠くなるため動線が長くなります。

部屋の配置や動線を考えてプランを決めましょう。

 

・建物中心部分に収納とキッチンを集約させて解決する

収納やキッチンを建物の中心に配置することで、リビングやダイニングを明るくします。

この場合、キッチンと収納を中心として他の部屋を配置することになるので、中心部分の暗さ問題を解決することが可能です。

(そんなことで明るくなるの?)と思われるかもしれませんが、これをやるかやらないかで確実に明るさの差が出ます。

真っ暗な廊下、暗いダイニングなど(こんなはずじゃなかった)となりやすいので注意してください。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑥

「電柱の位置を確認する」

 

電気を使えるようにするため電柱や電線から家に引き込む必要があります。

ただ、平屋は建物自体が低いため引き込み位置によって線がたわみます。

見た目も悪いですが、たわんだ線が風で動くので、強風の際は危なさもあります。

 

平屋を建てる際に(電気を引き込むまでの距離が遠いかも?)と感じたら、「スッキリポール」という住宅用の電線引き込みポールを使うなど、何かしらの対策は必要だと感じます。

地味かもしれませんが、電線の引き込み位置は確認するようにしてください。

スッキリポール(Panasonic公式HPより)

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑦

「外部水栓の位置と数」

 

平屋は2階建ての家と比べると地面に接する面積が多くなるため、建物の外周が長くなります。

 

そのため、外部の水栓を考えないと、たくさんホースを伸ばしてやっと使える状態になりかねません。

 

外で水を使う場面は意外と多いものです。例えば車の洗浄、庭の草花の水やり、ペットの足を洗う、プール遊び、掃除など、外部水栓の位置が悪かったり、数が足りなかったりすると、それだけでストレスになります。

外部水栓の位置や数は、使用目的を考えて適切な位置と数を設置してください。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑧

「トイレが1か所しかない」

 

建物の大きさにもよりますが、平屋を建てる場合でもトイレは2か所設置するようにしてください。玄関から離れていると帰宅時に使いにくいですし、寝室から遠いと夜トイレに起きたとき面倒ですよね。

 

ちょっとイメージしてみてください。

30坪の2階建てを建てる場合、トイレは何か所設置したほうが良いと思いますか?

2か所と考える方が多いのではないでしょうか。

30坪の大きさがイメージできなくても2階建てなら1階と2階それぞれにトイレがあったほうが良いと考えると思います。

 

これが30坪の平屋になっただけでトイレが1か所と考えてしまうのは、おかしいと思いませんか?

 

前述のとおり、平屋は地面に接する部分が大きいため、家の端から端まで行かないとトイレに行けないという状況になりかねません。

 

住宅会社の担当者の経験が浅い場合、「トイレを2つ作ることで建物金額が高くなってしまうため、トイレは1つで十分です」など、無責任なことを言うかもしれません。

 

もちろん夫婦2人で住むコンパクト平屋ならトイレ1つで良いかもしれませんが、ファミリー層が建てる平屋の場合は、トイレ2か所設置する前提で考えましょう。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑨

「防犯対策」

 

注文住宅の会社であれば、必ず防犯ガラスが採用されています。

防犯ガラスには「CPマーク」が付いています。これは防犯性能が高い部品に付けられており、ハンマーなどに対して5分以上防御できるかの試験に合格したものだけに使用できるマークです。

 

こうした背景があって「CPマークが付いている防犯ガラスであれば、防犯性能が高く安心ですよ」と言われたとしても、平屋は1階にすべての部屋があるので心理的に怖いと感じられる方も多いのではないでしょうか。寝室も1階にあるため、例えば寝室の外に誰かがいて、部屋の中が覗かれているとしたら恐怖ですよね。

 

また、夏の暑い時期の夜に、窓を開けたまま寝るのは平屋の場合は不用心なので避けなければなりません。

 

この対策としては、LDK以外の部屋については高窓(高い位置に設置する窓)がおすすめです。高い位置に窓があれば覗き込むことはできません。また防犯上の対策として、不審者の侵入も防ぎやすくなりますよね。

 

 

平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編⑩

「プライベートスペースがない」

 

2階建ての場合は、階を挟んで空間を分断できるためプライバシーが保たれた空間が作りやすい傾向にあります。一方で平屋の場合は、LDKに隣接して部屋を配置することが多いため、各部屋の距離が近く、家族の生活音や会話が気になってプライベートな時間を過ごしにくいと感じられるデメリットもあります。距離が近い分、常に家族と一緒にいるような感覚になりやすいわけです。

 

とのため、平屋の場合は特に寝室・水回り・LDKなどの空間を、完全に分けるプランを作るなど何かしらの配慮や対策が必要となります。

皆さんが思っている以上に、平屋の「プライベートスペースが確保できない問題」は、深刻な悩みになりかねませんので、建ててから後悔のないように対策してください。

 

 

その他に「風通し」「音」「ニオイ」「目隠し」「動線」「収納」などなど、よくある失敗ポイントはたくさんありますが、今回はこのあたりまでにしておきます。

 

今回は2週にわたって平屋を建てる際の注意するべきポイントをご紹介してきました。

平屋は2階建てとは違う失敗ポイントがあり、2階建てとは違う平屋の家づくりを分かっていただけたかと思います。

 

平屋はワンフロアで生活できる建物です。

注意するべき3大ポイントや、よくある失敗ポイントを押さえつつ、快適で暮らしやすい平屋の住まいを実現してみてください。

 

太陽ハウジングでは経験豊富なスタッフが失敗しやすいポイントを適切にアドバイスしています。

後悔しない家づくりをしたいなら、是非、太陽ハウジングにご相談ください。

お客さまが納得いくまでサポートいたします。