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2023.12.07

はじめての家づくり|間違えやすいオカネ編 

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

家づくりにおいて、最も大事なのは「お金のこと」といっても過言ではありません。

人生で一番大きな買い物となるため、予算をしっかり立てて、無理のない範囲で家を建てることはとても重要なことです。

 

家を建てるときは、予算を組んだり、融資を受けたりとお金関連のやりとりを多く行います。住宅ローンを組んで月々の支払いが発生するようになれば、普段の生活にも大きな影響があるでしょう。大きなお金が動く家づくりだからこそ、間違った情報で勘違いしてしまうと、後から取り返しがつかなくなることもあります。

 

今回はそんな「間違いやすいお金の話」をテーマに説明しようと思います。

 

 

広告の価格で家は建つ? 家を建てる際にかかる費用とは?

チラシやSNS広告で目にする家の価格。(この金額なら支払えるかもしれない)と思えるような金額だったりします。ただ、本当にその金額で家が建つのでしょうか。

 

広告の表示を注意して見てみると、価格の横に小さく「建物本体価格」と書いてあります。建物本体価格(本体工事費)は、家を建てる時に必要なお金の内の70%〜80%を占めます。

 

例えば、仮設工事では、足場や仮設トイレ、重機などの費用。基礎工事では、地盤調査や地盤改良、基礎の型枠やコンクリート打設などの費用。

 

断熱工事では、断熱材や施工費用。屋根工事では、屋根材や施工費用。内装工事では、壁や床、天井などの仕上げ材や施工費用といった、「家」という「箱」が建つのに必要な工事のことを指します。

 

また、総額のうちの15〜20%は「別途工事費」や「付帯設備費」と言われ、地盤工事や外溝工事、ガス工事、電気引込工事などの「箱」 周辺の工事のことを指します。

 

残りの5~10%は「諸経費」で、契約時の印紙代、ローン手数料、引っ越し費用、地鎮祭・上棟式の費用、土地や建物の登記費用、火災保険料など、様々なものがあります。

 

その他にも、生活をするには家具やカーテン、家電などを購入する必要があります。

 

具体的な金額で考えると、本体価格2000万円の家を建てる場合、別途工事費は570万円前後、諸経費は280万円前後、総額では2850万円ほどかかります。見積もりが出てきてから驚くことがないよう、資金計画 は「建物本体価格」ではなく、総額で考えるようにしましょう。

 

 

「坪単価」で住宅会社は比較できない!?

「坪単価」×「床面積」=「本体工事費」という式は、正しく理解しておくべき重要なポイントです。この式を理解することで、坪単価がどのように計算されているのかがわかります。

 

また、この式をひっくり返すと「坪単価」=「本体工事費」÷「床面積」となり、床面積の小さな家ほど坪単価は高くなるというからくりになります。このことから、同じ住宅会社であっても、床面積が異なる家では、坪単価が異なるという点も理解しておきましょう。

 

注文住宅は、家ごとに大きさや設備が異なるため、同じ住宅会社であってもそれぞれ坪単価が違います。例えば、同じ住宅会社であっても、30坪の家と40坪の家では、坪単価が異なり、標準仕様の家とオプションを追加した家では、坪単価は異なります。

 

そのため、同じ住宅会社であっても、坪単価が異なるため、単純に坪単価を比較しても、住宅会社の良し悪しは判断できません。坪単価で住宅会社同士を比較するのは難しいのです。坪単価は、比較の材料ではなく、どのくらいで家を建てられるかを考えるための目安ととらえておきましょう。

 

 

家は建ててしまえばお金はかからない!?

一戸建てとマンションを比較するときに、一戸建てのメリットとして「建ててからお金がかからない」という話を聞いたことがあるかもしれません。

 

マンションを購入すると、購入後も月々管理費や修繕積立金がかかります。「マンションのように月々の出費がないから一戸建てを購入する」という方がいますが、実は一戸建ても建てた後にお金はかかります。

 

ひとつは、メンテナンス費用です。5年に1回は塗装や目に見えないところのメンテナンス、10年に1回は建物本体の維持のため、構造にかかわるメンテナンスが必要です。

 

さらに、一般に木造住宅の寿命は30年とも言われており、35年ローンの場合、ローンを払い終わらないうちに、1度は大規模な修繕が必要となる場合もあるのです。

 

マンションの場合はこれらのお金を住民から少しずつ集め、大規模修繕費用として積み立てています。一戸建ての場合も自主的に積み立てをしておかないと、突然の出費に焦ることになります。

 

 

家を建てた後にかかる税金

「不動産取得税」は、土地や建物を買ったり建物を建築したりした場合に納める地方税です。金額は、不動産の価格(課税標準額)×税率で算出されます。

 

「固定資産税」は、土地や家屋といった固定資産を所有している人が納める地方税です。金額は、固定資産評価額×標準税率1.4%で算出されます。

 

評価額は土地の場合、大きさや立地によって違いますが、だいたい公示価格の70%くらい。地価公示価格はインターネットで調べることができます。新築の建物の場合は、建物の時価の70%くらいとなるのですが、 購入した価格には住宅会社の利益の分が含まれているので、金額の目安は、建物評価額=建物価格×70%(住宅会社利益分)×70%で求めることができます。

 

例えば3000万円の家だと、固定資産税は20万円くらいです(軽減措置は考慮していません)。これが、年月が経つと価値が落ちるため減っていきます。この他「都市計画税」も、固定資産税と共に賦課徴収される場合があります。

 

不動産取得税の軽減措置

不動産取得税は住宅の取得に関して、3%の軽減税率が適用されます。

住宅用家屋の新築または取得の場合、一定の条件(住宅が新築であること、住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること、居住用として使用すること)を満たす場合、建物部分の固定資産税評価額から1,200万円(評価額が1,200万円未満の場合は、その金額が限度)を控除した金額が、不動産取得税の税額から軽減されます。

 

固定資産税の軽減措置

2024年3月31日までに所有した新築住宅について固定資産税の軽減措置を受けることができます。

具体的には、新築住宅にかかる固定資産税を3年間(マンション等の場合は5年間)、2分の1に減額されます。また、新築の認定長期優良住宅については、固定資産税を5年間(マンション等の場合は7年間)2分の1に減額する特例措置があります。

 

 

家は住宅ローンで全額一括払い

注文住宅の場合、その代金はいつ支払うのでしょうか。家が完成した時に「はい、3000万円です」と支払うわけではないのです。家の代金は工事を開始するタイミングから、複数回に分けて支払います。3〜4回に按分して現金で支払うのが一般的です。

 

しかし、住宅ローンが実行されるのは、家が完成した最後のタイミングです。住宅ローンは土地や建物を担保にして貸付を行うため、登記をした後でないとお金を貸してもらえないのです。そうなると最後の1回分しか住宅ローンで支払うことができません。その前の支払分はどうしたらよいのでしょうか。

 

そこで多くの方が利用するのが、「つなぎ融資」です。「つなぎ融資」とは、住宅ローンが実行されるまでの間、住宅ローンと同じ借入先から、一時的に借り入れをするもの。最後に住宅ローンが実行された際に、残りの代金を支払うと同時に、「つなぎ融資」を返済するという仕組みです。

 

この「つなぎ融資」にも、期間に応じて利息がかかり、ほとんどの場合は手数料もかかります。借入先を決める際は、「つなぎ融資」も含め、資金計画をシミュレーションしましょう。

 

また、つなぎ融資ではなく住宅ローンの融資として、建物の建築確認が下りたら融資実行できる金融機関もあります。つなぎ融資とは違い、つなぎ融資の場合にかかる利息や手数料はかかりません。

 

ただ、まだ住んでもいないのに新居のローンが開始されることとなります。そのため今住んでいるアパートやマンションの賃貸料と、新居のローンの二重支払いが発生するため、生活に影響が出るなどのデメリットもあります。

 

支払い方法、時期を確認することが大切

ハウスメーカーに行くと、建物の性能や耐震性、メンテナンスの説明や、お金の説明として資金計画書を作成して、「何にいくらくらいかかるか」の概算と月々とボーナス返済を提示してくれると思います。

 

ただし「その費用を、いつ、どのタイミングで支払うのか?」などは、あまり説明されていないのではないでしょうか?

 

もちろん建物の耐震性や性能も大切な内容ですが、支払い方法や時期について自分たちに不利な内容はないかなど確認してみてください。

 

家づくりのお金の間違いや勘違いを知ることで、後悔しない計画的な家づくりができると思います。家づくりでのお金の間違いや勘違いは、後から取り返しがつかないこともあります。

 

予算をオーバーしたり、融資の借り入れ額を把握していなかったりして、家づくりに失敗するケースは少なくありません。

 

今回のブログで解説した内容を参考にしていただき、間違いを防ぐために事前に正しい情報を集めて整理し、しっかりと準備をしておきましょう。