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2024.03.07

【注文住宅の超基本】高気密高断熱の家づくりへの「4つのステップ」#4空調編

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

今回は、2月29日公開のコラムの続きとして、高気密高断熱の家づくりへの「4つのステップ」の空調編をお届けします。

 

▼2/29公開のコラムはこちら(https://www.taiyo-co.com/blog/56163.html

【注文住宅の超基本】高気密高断熱の家づくりへの「4つのステップ」#3換気編

 

■健康な家づくりとは?

 

『 健康な家づくり = 高気密高断熱の家づくり 』

季節の変わり目、多くの人が体調を崩します。これは、急激な温度変化に対応できず、体がストレスを感じてしまうためです。特に高齢者は温度変化の影響を受けやすく、ヒートショックを引き起こすリスクも高まります。最悪の場合、命に関わる事態にも発展しかねません。

つまり、健康を守るためには、一年を通して温度変化が少ない快適な住環境を実現することが重要です。そして、それを実現するために最適なのが、高気密高断熱の家なのです。

高気密高断熱の家は、外気の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を維持できます。室温が安定することで、体に負担がかかりにくくなり、風邪やヒートショックのリスクを軽減できます。さらに、光熱費の節約にもつながります。

 

 

■高気密高断熱の家づくりへの「4つのステップ」

では、高気密高断熱な家づくりをするためにどうしたら良いのか?

 

それは4つのステップを段階的にクリアして家づくりを行う必要があります。

必ず1、2、3、4の順番で家づくりをしてください。

 

  1. 断熱
  2. 気密
  3. 換気
  4. 空調

 

この1~4の順番で家づくりをすることが重要で、この順番で家づくりを行うことで高気密高断熱の家づくりができるようになります。

1番目の断熱をしっかり行うことで、2番目の気密の効果がより高まります。

(1を飛ばして2から始めるというのはNGですので、ご注意ください!)

では、前回の続きとして4つのステップの最後の「空調編」をお伝えします。

 

4.空調

 

今まで断熱、気密、換気の順番で説明をしてきましたが、この3つをしっかり整えると各部屋の空調効率が良くなります。

 

例えば、今までの常識では各部屋にエアコンを1台ずつ設置していたと思います。それぞれの部屋でエアコンを使って、冷えたり暖まったりするとエアコンをオンオフしますよね。ただし各部屋の温度をそれぞれで調整することは、エネルギー効率が非常に悪い行為になります。エアコンはつけたり消したりするときが最も電気代がかかるからです。

 

 

エアコンの設置台数も重要

また、エアコンの標準使用期間は10年が目安です。標準使用期間を超えてエアコンを使用する場合は発火や故障による怪我をする恐れがあるとされています。(皆さんのご自宅にあるエアコンの下側もしくは側面に、その文言がシールで記載されています)

 

つまり、最初からエアコンは10年で交換するものと考えておく必要があります。それにもかかわらず、何台もエアコンをつけてしまったら初期費用だけでも結構な金額になってしまいますよね。

 

仮にLDK、寝室、子ども部屋×2の計4台のエアコンつけるとして、10年ごとに交換するとなると、その度に60万~100万の出費が発生してしまいます。

 

今家づくりを進めている皆さんは、提案されている建物プランが「各部屋にエアコンをつける」だけの提案になっていないか、きちんと確認するようにしましょう。

 

このような事から考えても断熱、気密、換気、これらを整えた上で、数少ないエアコンで夏は涼しく冬を暖かくできるかの空調デザイン力が必要なのです。

 

空調設備の配置について

空調デザイン力は、家の間取り、外観、デザイン、工法など絡んできますので、どこにどのような空調設備を配置すれば正解なのかを明確にお伝えするのは非常に難しいですが、理屈をしっかりと理解すると良いかもしれません。

 

このあたりの話は以前のコラムでご紹介しているので、そちらを確認してください。

 

断熱性能を上げるばかりでは良い家はできない①

https://www.taiyo-co.com/blog/52214.html

 

断熱性能を上げるばかりでは良い家はできない②

https://www.taiyo-co.com/blog/52569.html

 

家の窓を考えて、日射取得と日射遮蔽を上手くコントロールすることで、日差しとの上手な付き合い方であるパッシブデザイン(自然の力)を可能な限り採用することが大切です。

 

そして、太陽光システムや高性能断熱材や高気密サッシなどのアクティブデザイン(先進技術の力)を利用して、エネルギー利用の最適化を目指して省エネを高めてください。

 

国の政策でもあるZEH(ゼロエネルギーハウス)の普及が推進される中、今後パッシブデザインの重要性が高まっていくと予測されています。

 

健康でいられる住宅を作るためには、高気密高断熱の住宅を作ることが重要です。

そして高気密高断熱の住宅を作るためには「断熱⇒気密⇒換気⇒空調」の順番で家づくりをする必要がありますというお話でした。

 

高気密高断熱の家づくりへの「4つのステップ」まとめ

1月より「注文住宅を建築する上での超基本」についてコラムを掲載してきました。

 

これをまとめると・・・

注文住宅は「頑丈かつ健康でいられる住まい」を作ることを基本としてください。

まずは、その部分に予算を投資することが優先で住宅の機能性が考慮されていない「見た目優先の家づくり」にならないようにしましょう。

 

頑丈かつ健康でいられる住まいの「頑丈」とは、耐震等級3のことであり、耐震等級3を取ることが目的です。

 

建物の構造は目的のための手段と考えて、とらわれすぎないようにしましょう。木造が良いのか鉄骨が良いのか、制振装置の有無などについては、耐震等級3が取れるなら木造でも鉄骨でもどちらでも良いということです。木造と鉄骨を選ぶポイントとして、建てる立地を考慮して構造躯体を選んでください。

 

頑丈かつ健康でいられる住まいの「健康」とは、室内の温度差を限りなく少なくすることで身体への負担を少なくすることができます。

 

そのためには高気密高断熱の家づくりが必要になります。

高気密高断熱の家づくりをするためには「断熱⇒気密⇒換気⇒空調」の順番で家づくりをする必要があります。

 

これまで説明してきました「注文住宅を建築する上での超基本」は、これから家づくりをする方は100%覚えておかなければならない基本中の基本になります。

 

少し難しいことをお伝えしてきましたが、時代の波に乗れている会社とそうでない会社、時代の波に乗れている担当者とそうでない担当者と大きく分かれてきているのが、この建築業界の現状です。

 

誰でも家を建ててから後悔したくないと思います。住宅の見た目や意匠に憧れるのも分かりますが、建ててから後悔しないためにも担当者任せにしないことが大切です。

 

建てる側のお客さまも最低限の知識を身に付け、自分の身は自分で守るためにも、「注文住宅を建築する上での超基本」をしっかり覚えておいてください。

 

家づくりにおいて本当に大切にするべきことは何なのか、じっくり考える機会になればと思います。