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2024.07.04

【これから家づくりをする方必見!】騙されない坪単価のからくり大公開

こんにちは、太陽ハウジングです。

今回は「坪単価」について説明しようと思います。家づくりを考えている方なら、1度は耳にしたことが言葉だと思います。
住宅会社を検討する際に(会社ごとの価格帯ってどれくらいだろう?)と調べたことはありませんか?
例えば、「ハウスメーカー 坪単価 ランキング」、「工務店 坪単価 ランキング」といった検索です。

ただし、この「坪単価」というワードにはからくりがあり、簡単に比較できるものではありません。
そこでこのコラムでは、住宅会社が「坪単価」というワードを使って、どのように皆さんを騙そうとするのか、その手口を大公開しようと思います。

坪単価の手口に引っ掛かると、
「この会社は坪単価が安くて良いと思ったのに、いつの間にかすごい金額になっていた…」
「広告やウェブページに掲載されていた単価と全然違う…」
「最後の方に附帯工事という謎の価格が上乗せられた…」など
予算を大幅にオーバーしてしまうことになりかねません。

今回の坪単価もそうですが、この住宅業界というのは、非常に古典的でお客さまが何も知らないのをいいことに(どうせ知らないから、これを言っておけば分からないし、大丈夫だろう)という姿勢が蔓延しています。

今回のコラムの内容を知っていただき自己防衛していただければと思います。

■坪単価とは?


まずは「坪単価」とは何かということを説明します。

坪単価を計算するには、建物価格を延べ床面積の「坪数」で割ります。
(坪とは:1坪はタタミ2帖の大きさです。)

坪数の計算例:100.00㎡の場合は、100×0.3025=30.25坪
坪単価計算は、建物価格2100万円(税込)の場合、建物面積30坪であれば、2100÷30=70となるので、この場合の坪単価は70万円ということになります。
相場感を知るための便利な情報ですね。

しかし、この坪単価という便利な情報を、住宅会社が上手く使って集客する1つのネタにしているケースが多々あります。
その手口を大公開していきます。

■坪単価を安く見せる住宅会社の手口とは?


① 附帯工事を除外して計算
坪単価を少しでも安く見せるために、家づくりに必要な工事を抜いた金額で坪単価を計算しているケースがあります。
例えば、ホームページやポータルサイト、広告などで「坪単価50万円」と金額を明示して集客をするケースです。これは住宅会社の手口の中で最も多いかもしれません。

建物は、「建物本体工事」と「附帯工事」の2つに分かれています。
それぞれがどのように分かれているのかについては、正確な定義はなく各社微妙に異なります。建物本体工事は建物の構造躯体・キッチンや浴室などの住宅設備・断熱材・サッシ・床や扉など建物のメインとなる部分を指します。

一方、附帯工事は建物本体工事に付随して行われる工事です。
例えば、土を平らにする(整地工事)、敷地外から電気配線を引込工事(屋外電気工事)、道路から建物のところまで給排水管を引き込み建物に接続する工事(屋外給排水工事)、確認申請費用やガスの引込や仮設トイレや仮設電気などです。
これらは建物を完成させるために必要不可欠な工事ですが、直接的には建物の構造や機能に関わらない部分になります。

つまり、どのような建物でも両方必要になります。当たり前ですよね。
しかし、坪単価の計算を何とか安く見せたい住宅会社は、附帯工事を除外して坪単価を算出します。

例えば、建物価格2100万円のうち建物本体価格1800万円、附帯工事価格が300万円だとすると、建物本体価格1800万円を建物面積30坪で割り坪単価60万円、「うちは坪単価60万円です」といった感じです。
(附帯工事価格300万円はどこに?と思われるかもしれませんが)このように坪単価を安く見せて集客し、後から「附帯工事300万かかります」というのが最も多い王道の手口です。

② 施工面積で計算
坪単価の計算は、建物価格÷建物の床面積ですが、ここで使われる床面積が延べ床面積ではなく施工面積で計算をするということです。
施工面積はバルコニーや玄関ポーチなど、施工したすべての部分も面積に入れた計算になります。

具体的には、延べ床面積が30坪、施工面積が35坪、建物価格が2100万円だとします。
この場合、延べ床面積30坪で計算すると坪単価は70万円ですが、施工面積35坪で計算すると60万円です。

さらに合わせ技で、先ほどの「①附帯工事を除外」と組み合わせた合わせ技の場合、坪単価はさらに低く見えます。
例えば、建物価格2,100万円、建物本体価格1,800万円、附帯工事価格300万円のばあい、延べ床面積だったら70万円、施工面積だったら60万円、附帯工事除外と施工面積の合わせ技なら51万円となります。

実は、最後の合わせ技を使う住宅会社って案外多いです。具体的にどこの住宅会社というのは、このコラム内では控えますが、「コミコミ価格」とか「定額制」みたいなパターンを見かけたことありませんか?
こういった会社は、施工面積を用いたり、附帯工事が含まれていなかったりすることが多いです。そのような説明が書かれている場合もありますが、小さい文字だったり、分かりにくい場所に書かれていたりすることが多い気がします。そういう会社に限って、なぜか「税抜き価格」で大きく表示されていることが多いですね。

③ 間取りが特殊
坪単価を計算する上で、元となる建物の間取りを可能な限りシンプルに、安くなるように設定してあるということです。
最も分かりやすい例は、総2階建て(凸凹のない真四角の間取り)にして、窓を少なくし、軒をなくしたキューブ型。屋根の勾配も緩くし、外壁面積を減らし、家の中の建具(扉)や収納も減らすと、コストが落ちやすくなります。

このような間取りをベースにして坪単価50万と表示する手法です。
しかし、実際に住みたいプランを考えて行くと、間取りに凸凹ができ、窓も建具、収納も増えていき、どんどん上がって最終的には坪単価80万円みたいなことになります。

もちろん、デコボコして間取りが変わったり窓が増えたりすることで価格が上がるのは当然です。
ただ、ほとんどのお客さまが真四角の総2階の窓が少ない扉や収納も少ない家を建てるわけでもないのに、この坪単価を打ち出すことに疑問を感じます。
「多くの方がこれくらいの間取りや仕様で建てます」という内容や、「建てたお客さまの平均的な価格帯は〇〇万円くらいです」じゃないと、意味がないと一般的な感覚だったら思ってしまいませんか?

④ 建物グレードが1番下
坪単価の計算の元になっている家の性能や仕様が、最も低いグレードになっているというものです。
住宅会社の建物のグレードは、松竹梅のようにグレードが分かれていることが良くあります。

ホームページには、高性能でグレードの高い設備が掲載されていますが、坪単価の計算するときは1番下のグレードで計算されているという手法です。
性能や設備の標準仕様はスッカスカの状態にして坪単価を抑え、最終的にはオプションとして性能や設備のランクアップを推奨し、追加費用300万円から500万円は当たり前ですという、あたかも低い坪単価で高性能な家が手に入るかのように見せかけ、実際には大幅な追加費用が必要になることが多くなる確信犯パターンです。

⑤ 標準仕様を極限まで絞る
標準仕様に含まれる項目を極限まで削減し、見かけの坪単価を安く見せる方法です。この方法では、住宅の基本的な機能や設備が最低限の状態で提供され、住みやすさを確保するために必要な多くの項目がオプションとして追加されることになります。
最近は少なくなったと信じたいですが、実際に窓の網戸がオプションになっていたり、壁紙(クロス)や床材が最も安価なものに設定されているケースもあります。このようにして見かけの坪単価を安く見せかけることで、実際には多くの追加費用が発生することがあります。

⑥ 短期的なキャンペーン価格を利用
短期間のキャンペーン価格を利用して坪単価を安く見せる手法です。
住宅会社は、特定の契約期間内に契約したお客さまに対して大幅な割引を提供するキャンペーンを打ち出すことがあります。

具体的な例としては以下のようなものがあります。
・期間限定割引
「今月末までに契約すれば坪単価10万円引き!」といった期間限定の大幅割引を宣伝します。
・初回限定オファー
「先着10組に限り特別価格を提供」といった限定オファーで顧客を急がせる手法です。
・特典付き契約
「今月中に契約した方にはキッチン設備無料アップグレード」といった特典を付けることで、見かけの坪単価を下げるように見せかけます。
これらのキャンペーンにより、お客さまが見かけの価格に引かれて契約を急ぎ、結果的に想定以上の費用がかかることがあります。

上記6つの手口を行う住宅会社は、見かけの価格を安く見せて仮契約(場合によっては契約)を締結して、その後で追加費用を請求してきます。仮契約や契約を取ったらこっちのものみたいな住宅会社も中にはあります。
このような手口に対して「騙した住宅会社が悪い」というお客さまもいますが、良く考えれば分かる内容だったにもかかわらず、上手い話に乗ってしまった結果です。
しっかり勉強して自己防衛をしましょう。

6つの手口に騙されないために建物の概算金額を知ることが大切です。
その住宅会社の平均的な仕様と建物の大きさの概算金額を聞くこと、難しそうであれば、実際に建てた方の平均契約金額を確認することが有効です。

具体的には、住宅会社の担当者に「ぶっちゃけ皆さんっていくらくらいで建てているんですか?」と聞いてみると良いと思います。誠意のある営業なら「ぶっちゃけですが〇〇万くらいです」と教えてくれるはずです。

ただ、最近は一切概算を出さない住宅会社も増えていますね。
「当社は標準仕様という概念がありませんので、お打合せをしないと正確な金額をお出すことができないんですよ。」というパターンです。
これは一見、合理的に聞こえますが、このような住宅会社は高価格帯であることが多いことを理解しておいたほうが良いでしょう。
最初に金額を提示してしまうと、最初から話にならないと引かれてしまうため、あえて出さないのです。出したくないんです。

こういった住宅会社は、自社の建物の性能や仕様をしっかりと説明します。
例えば、「建物の性能はG3も長期優良住宅も当たり前ですよ」「外壁はタイルでやっていきましょう」「キッチンは最高級グレードでせっかくなら食洗機は海外製のフロントオープンタイプが良いですよ。インスタでも見かけますよね?浅型も深型も狭くてダメですよ。」といった具合に、お客さまに魅力を感じて良いと思ってもらってから金額を提示したいのです。

そうすることで、お客様に「それなら安くて良いかも」と思っていただける可能性があります。それに価値を感じるなら、それでも良いかもしれませんが、初めに金額を出さないようにするのは、住宅会社が契約を取るための基本的なテクニックです。

心理学的には、何度も顔を合わせることで親しみや好感を持つことを「単純接触効果」や「ザイアンス効果」といいますが、このようにお客様との接触回数を増やすことで信頼関係を築く手法です。
次回のアポイント(日時の約束)を取ることも、このような心理学的な理由があるのです。
しっかりと情報を収集し、冷静に判断することが重要です。住宅購入は大きな決断ですので、自分に合った選択をするために、十分な知識と準備が必要ですね。

では、ここから坪単価に関するQ&Aをしていきます。

Q.総2階の建物はお得に建てられますか?
A.総2階の建物が最も安く建てられるのは間違いありません。

総2階建ては1階と2階の床面積が同じであり、構造がシンプルになります。
これにより、基礎や屋根の面積が最小限で済み、建築費用全体を効率よく抑えられるため、坪単価が安くなることが多いです。

注意点としては、1階を充実させるために面積を大きくしすぎると2階が余ってしまいます。
特に最近の流行りである1階完結型プランでは、必要な機能や部屋を1階に集約するため、2階の使い道が制限されることがあります。
流行りの1階完結型プランにした総2階建ては、30坪後半くらいになることが多いです。

建物が大きくなればコストも上がります。
総2階建ては、コストパフォーマンスに優れた選択肢ですが、自分たちの生活スタイルや将来の計画を踏まえた上で、最適な設計を検討することが大切です。

Q.平屋にすると坪単価は高いですか?
A.平屋は高いです。


坪単価で比較すると、総2階建ての建物と比べて平屋の方が坪単価は約10万円前後高くなることが多いです。例えば、30坪の総2階建てと30坪の平屋では、約300万円の価格差が生じます。平屋は確かに高いです。
平屋については以前のコラムでも説明しているので、興味のある方はみてください。
・平屋を建てる際の注意するべきポイント 3大ポイント編

・平屋を建てる際の注意するべき、よくある失敗ポイント編



ただ、デメリットを理解した上でも平屋には多くのメリットがあるから「平屋って良いよね」と言われています。

Q.結局のところ「坪単価」ってどうなんですか?
A.あまり坪単価を参考にしないほうが良いと思います。


坪単価というのは、コラム内で説明した6つの手口を使って騙されるリスクもありますし、建物の大きさや形によって単価も変わります。
それよりも自分たちの生活スタイルや将来の計画を踏まえた上で、最適な設計を検討することが大切です。
とはいえ、坪単価を利用する住宅会社は多いので、注意が必要です。このコラムを通じて、皆さんが正しい判断をするための参考になれば幸いです。

Q.15坪や20坪の小さい家の場合、坪単価はどうなりますか?
A.坪単価は、かなり上がります。


坪単価というのは、2100万円÷30坪で坪単価70万円と説明しましたが、坪単価は建物全体の平均値です。
実は、家の中のキッチンやお風呂の部分は坪単価150万円くらいします。設備が入っている部分は高くなるのは当然ですね。
一方、床だけの部分は坪単価30万~40万円と安くなります。これらを合わせて平均すると坪単価70万円になります。
しかし、建物面積が15坪や20坪の小さい家の場合、坪単価の高い部分(キッチン、浴室、洗面など)の割合が大きくなります。そのため、坪単価が上がるのは仕方のないことです。この点を理解しておきましょう

ウッドショックを皮切りに資材の高騰や円高の影響、断熱性能などを向上させる家づくりが前提となり、各社の建物価格は大きく上昇しています。

現在では、性能面を考慮した上で総額2000万円を下回る建物金額はほとんど存在しません。特に有名なハウスメーカーでは、30坪3000万円以上、坪単価は100万円を超えるのが当たり前となり、150万円を超えるケースも増えています。結果として、30坪の建物で4000万円~4500万円といった価格帯にまで値上がりしているのが現状です。

そんな中、太陽ハウジングでは坪単価65万~80万円程度で建物を提供しています。
少し前であれば高いと感じる価格帯かもしれませんが、今の市場状況を踏まえれば非常にリーズナブルな価格です。太陽ハウジングの工務スタッフの努力により、この価格を維持できていますが、将来的には値上げが避けられない可能性もあります。現在の価格で提供できているのは、まさに太陽ハウジングの頑張りの賜物です。

今後も建物価格が上昇していくのは間違いありません。
もし家を建てることをお考えの方は、早めの行動が賢明です。待っていることで得られるメリットはほとんどありませんので、今こそ決断の時です。

ぜひ、太陽ハウジングに足を運び、ご相談いただければと思います。
専門のスタッフが皆様の理想の住まい作りを全力でサポートいたします。
ご相談をお待ちしております。