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2024.08.15

【ズボラさんシリーズ】建ててから後悔する家事負担が増える洗面室とは?

こんにちは、太陽ハウジングです。

今回は、家事負担を軽減するために非常に重要な「洗面室」についてお話しします。私自身、仕事柄、さまざまな間取りや施工事例を目にする機会が多いのですが、正直に言うと、(ズボラで面倒くさがりな)私から見ても、「これは後悔するかも…」と思えるような洗面室の間取りやレイアウトに出会うことがよくあります。

これまで経験から、洗面室の間取りやレイアウトで失敗を避けるため「これしておいたほうが良いよ」と言うポイントがいくつかあるので、掃除が苦手で片付けが億劫なズボラさんに向けて、洗面室でよくある失敗パターンを紹介しつつ、その対策をお伝えしようと思います。

また、最近では洗面室と脱衣室を分ける間取りも増えているため、これらを分ける際の注意点についてもお伝えしていきます。

建ててから後悔する家事負担が増える洗面室


■収納が少ない洗面室


昔の間取りの洗面室に多い間取りで、(今も見かけるかもしれませんが)1坪サイズ(タタミ2帖)の洗面室です。洗面化粧台と洗濯機を置いて、それで終わりという下の図のようなレイアウトです。

収納がない洗面室は、使いにくいです。洗面室というのはタオル、バスタオル、着替え、洗剤などその場で使う物が多いところです。さらに洗面室で部屋干しする方も多くいると思います。
もし、洗面室に十分な収納スペースが確保されていれば、洗濯、干す、たたむ、収納まですべて一か所で完結でき、家事の効率が大幅に向上しますよね。

ちょっと想像してみてください。洗面室に収納がない場合、乾いた洗濯物をリビングでたたんで、「子どもたちに自分の部屋に持っていきなさい」と言ったものの、子どもたちはそれを持っていかず、洗濯物がぐちゃぐちゃになってしまう。そして、使ったものか洗ったものか分からなくなり、匂いを嗅いで確認するみたいなことになってしまいます。

このような理由から、洗面室には必ず収納を設けることをオススメします。

具体的に、洗面室の広さを2.5帖以上にしましょう。

上記のように収納を配置してください。
洗面室が少し大きくなったことでキッチン横にパントリー(食品庫)を設けることもできます。ただ部屋を大きくするのではなく、ズボラさんは「隙があれば収納!」を意識して収納スペースを設けることが重要です。

例えば、3帖の洗面室も良く見かけますが、多いレイアウトはこんな感じでしょうか。

例えば、3帖の洗面室では、よく見かけるレイアウトとしては広さがある一方で、収納量が十分でないことがあります。しかし、レイアウトを少し工夫するだけで、収納量を倍増させることが可能です。

洗面室に収納を設ける場合は、横の方向(横配置)を意識してもらうと同じ広さなのに収納量を倍にすることができます。
これから間取りを検討される方は、ぜひ「横配置の収納」を意識してみてください。ズボラさんは「隙あれば収納!」ということを覚えておいてくださいね。

■部屋干しスペースのない洗面室


太陽ハウジングがある西三河エリアって、1年の3分の1が雨です。あと花粉や黄砂の時期は外で洗濯物は干せませんので、部屋干しするスペースは必要になります。

部屋干しスペースがないと、扉や襖の枠にハンガーを引っ掛けて暖簾のようになっている…そんな光景、思い当たる方多いのではないでしょうか?しかも引っ掛けているだけなので洗濯物がガチャーっと落ちてきてしまうこともありますよね。(これでは毎日の家事がますますストレスになってしまいますよね。)

そんなことにならないためにも、洗面室には必ず物干し金物を付けてくださいね。
また、洗面室の部屋干しスペースだけでは足りませんので、洗面室以外、例えばLDKやタタミスペースの一角に昇降式の物干し金物を付けておいたほうが良いと思います。

さらに、洗濯物を早く乾かすためにサーキュレーターや除湿器を付ける方も多いので、洗面室にコンセントを付けておくのを忘れずに。
ただし、除湿器は除湿する際に熱を放出するため、狭い空間での夏場の使用は少し考えたほうが良いかもしれません。室温が上がりやすくなるため、使用環境をよく考えた上で活用することをお勧めします。

■洗面化粧台の幅が狭い


多くの住宅会社が標準にしている洗面化粧台の幅で多いのが75cmですが、私のオススメは90 cm幅の洗面化粧台です。
洗面ボウルの大きさは同じくらいかもしれませんが、75 cm幅の洗面化粧台はボウルの横に物を置けるスペースがほとんどありません。

注文住宅で建築する方であれば、洗面化粧台の幅は90 cmを基準にして考えてください。余裕があれば120 cm、お化粧スペースとしても使いたい方は135~150 cmが目安とされています。
2つ目の洗面台やサブの化粧台であれば幅75 cmや60 cmでも良いですが、メインの洗面化粧台は幅90 cmを確保することを覚えておいてください。

■キッチンと階が違う洗面室


LDKを1階に充実させるために水回りを2階に配置したり、2階リビングにして水回りを1階にしたりする間取りは、確かにスペースの有効活用のように見えるかもしれません。しかし、キッチンと洗面室が異なる階にあると、日々の家事が非常に大変になります。

家事における無駄の1つが「移動」です。
キッチンと洗面室が近く、できれば隣接していることで、移動の無駄を減らし、家事負担を大幅に軽減できます。
キッチンと洗面室の階を分けて「毎日階段を上り下りして良い運動にしたい」「大腿四頭筋をパンプアップさせたい!」という方もいるかもしれませんが、それ以外の方は、キッチンと洗面室は同じ階にしていただいたほうが良いかと思います。

洗面室と脱衣室を分けるときのポイント
最近、洗面室と脱衣室を分けたいという要望が増えています。そこで、分ける際のポイントをお伝えします。

・脱衣室をランドリールームとして使う場合、洗面スペースを狭くするのはNGです。
洗面スペースをタタミ半畳(910mm、プランのマスでいうと1マス)にすると、家族全員が利用する朝の時間帯に渋滞が発生しやすくなります。洗面化粧台は人が集まりやすく動くところです。単に1人が使えれば良いわけではなく、家族が一緒に使えるように、2人が並んで立てる広さが必要です。すれ違えないと、かなりのストレスになってしまいます。
洗面室と脱衣室を分ける場合、洗面スペースの幅は1365mm(1.5マス)を確保するようにしましょう。どうしても難しい場合でも1137.5mm(1.25マス)は必要です。

洗面室と脱衣室が一緒であれば空間自体が広いので、洗面化粧台のスペースは910mm(1マス)でも問題ありませんが、洗面室と脱衣室を分ける場合の洗面スペースの幅は1365mm(1.5マス)を確保するようにしてください。910mm(1マス)ではスペースが狭く、朝の時間帯には混み合ってしまうため、家族全員のストレスを減らすためにも十分な広さを確保しましょう。

・上の逆で脱衣スペースを狭くするのもNG(タタミ半畳の910mm、プランのマスで言うと1マス)
脱衣スペースを幅910mm(1マス)の個室にしてしまう方って多いですが、これも避けたほうが良いと思います。
脱衣スペースは通常、扉を閉めて使用するため、服を脱ぐ際に肘を壁や扉にぶつけてしまうことがあります。これでは使い勝手が悪く、ストレスになる可能性が高いです。
先ほどの洗面スペースと同様に、脱衣スペースの幅も1365mm(1.5マス)を確保するようにしてください。少し広めの脱衣スペースを確保しておくことで、着替えの際に肘をぶつける心配がなく、快適に使用できますよ。

・洗面スペースの入り口の扉を無くすアイデアも
洗面室と脱衣室を分ける場合は洗面スペースの入り口の扉を無くしてオープンにするのも1つの方法です。
洗面スペースというのは毎日頻繁に出入りする場所なので、扉をなくすことで動線を良くしたほうが使いやすいです。(扉を無くすことで少しコストダウンにもなりますしね。)

ただし、洗面スペースがゴチャゴチャして散らかりがちなズボラさんの場合は、玄関から入ったところから見える場所に洗面スペースを設置することは避けたほうが良いと思います。視線が届きにくい、ちょっと奥まった場所や玄関から死角になる場所にしてください。

今回は、ズボラさんに向けて、建ててから後悔しないための家事負担が増える洗面室についてお伝えしました。今後も、面倒くさがりで掃除が嫌い、片付けが苦手なズボラさんに向けて、キッチン・浴室・収納計画に関するコラムを予定していますので、お楽しみに。