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2025.03.20
卒FIT後の余剰電力、どう活かす?自家消費を増やす方法とは?
こんにちは、太陽ハウジングです。
自宅に太陽光発電を導入している人にとって、「卒FIT」後の余剰電力をどう活用するかは重要な問題です。売電価格が大幅に下がる中、余剰電力を引き続き電力会社に買い取ってもらうのがよいのか、それとも自家消費を増やす対策を取ったほうがよいのか、迷っている人も多いのではないでしょうか。
近年の電気代高騰、電気代は今後も上がり続けると想定されている状況では、余剰電力は「売る」よりも「自家消費」に回す方がお得なケースが増えています。せっかくの電力をうまく活用しないのはもったいない!そこで今回のコラムは、「卒FIT後の電力活用」についてお届けします。

■卒FITとは?
FIT制度とは、Feed-in Tariff(フィード・イン・タリフ)の略称のことで、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。
固定価格買取制度(FIT)は、国が再生エネルギー普及のため2009年に開始された「再生可能エネルギーの導入促進策」で、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーによって発電した電力を、電力会社が一定の価格、一定の期間で買い取ってくれる制度です。
家庭用の太陽光発電(10kW未満)の場合、買い取り期間が10年となっており、その間は決まった価格で買い取ってもらうことができます。
しかし、2019年以降、買取期間が満了(卒FIT)を迎える家庭が増え、売電価格は年々低下しています。
2024年時点では、中部電力エリアの売電価格は7円/kWh程度まで下がっています。
このため、「売電で利益を得る時代」から「電気を賢く使う時代」へとシフトしています。特に、電気料金の高騰が続いている中で、卒FIT後の電力活用を見直すことが重要です。
ちなみに、FIT制度の電気事業者による買取費用は「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」という名目で、電気を使用している国民全員から電気料金の一部として徴収されていることをご存じでしょうか?太陽光発電の設置の有無を問わず徴収されているため、太陽光発電を設置していない方もこの「再エネ賦課金」という名目で支払いをしています。
太陽光発電を設置していない方からすれば何の恩恵もない税金のような再エネ賦課金を支払わないといけないという点から太陽光発電の設置は必須と思います。
■電気料金の上昇と家計への影響
電気料金はここ数年で急激に上昇しており、2021年から2024年の間に地域によっては30~40%もの値上げがありました。例えば、中部電力エリアでは、2021年の平均電気代が9,810円だったのに対し、2024年には13,843円に上昇しています。
さらに、今後も燃料費の変動や再エネ賦課金の影響で電気料金が上がる可能性があります。電気は生活に欠かせないコストであり、今後のさらなる値上がりに備えた対策が必要です。
■卒FIT後は「賢く使う」時代へ!太陽光発電+蓄電池の活用法
売電だけが余剰電力の活用方法ではありません。売電に頼るだけでなく、発電した電気を自宅で賢く最大限に活用することが大切です。その際に必要不可欠となるのが蓄電池です。
蓄電池を利用すれば、太陽光で日中発電した電気を夜間にも利用することができます。
また、天候が悪くて上手く発電できそうにない場合は、あらかじめ電気代の安い夜間電力を蓄電しておくという選択も可能です。
(1) 昼間の発電を自家消費
従来の売電中心の使い方ではなく、「発電した電気を自分で使う」ことが重要になります。昼間の発電を最大限に活用することで、電力会社から買う電気を減らし、電気代の節約につなげることができます。
(2) 余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に活用
昼間の余剰電力を蓄電池にためておけば、夜間にも活用できます。昼間の発電分を賢く使うことで電気代を抑えられます。
(3) 深夜の安い電気を蓄電し、ピーク時に活用
(オール電化の場合)電気料金は時間帯によって変動します。深夜電力の単価は比較的安いため、夜間に電気を蓄えておき、日中の電気料金が高い時間帯に使用することで、コストを削減できます。

■蓄電池の導入のポイント
蓄電池を導入する際には、以下のポイントをチェックしましょう。
・容量と設置スペース:家庭の消費電力量に合った容量の蓄電池を選ぶ
・パワーコンディショナの種類:レディ型、ハイブリッド型、単機能型などがあり、既存の太陽光発電システムとの互換性を確認
・長期的なコスト:初期投資だけでなく、ランニングコストや保証期間も考慮
■災害時の備えとしての蓄電池の価値
近年、日本では地震や台風などの自然災害が頻発しており、大規模停電のリスクが高まっています。蓄電池があれば、太陽光発電で発電した電力や電力会社の電力を蓄電池に貯めておくことができるので、いざという時に使用することができます。
・冷蔵庫や照明の電源確保
・スマートフォンの充電
・生活に必要な最低限の電力を確保
停電時でも安心して生活できる環境を整えるため、災害対策としての蓄電池導入も検討する価値があります。
■AIとIoTによる「らくちん節約」
最新のAIやIoT技術を活用すると、さらに賢く電気を使うことができます。
・AIによる発電・消費量の最適化
AIが家庭の電力消費パターンを学習し、電力の無駄を最小限に抑えます。例えば、太陽光発電の余剰電力があるときにエアコンや給湯器を自動的に稼働させ、発電が少ない時間帯には省エネ運転を行うといった制御が可能です。
・天気予報と連携した蓄電
天気予報をもとに、翌日の発電量を予測し、最適な充電・放電を自動で行います。これにより、発電量が少ない日でも電力を効率的に活用できます。

■まとめ
かつては「太陽光発電=売電でお得」という時代でした。しかし、卒FITを迎えた今、「電気をどう賢く使うか」が新たな課題になっています。
今後は、単に売電を続けるのではなく、「電気を自宅で最大限に活用する」ことがポイントです。
・電気代の高騰に負けないために、自家消費を増やす
・蓄電池を活用し、発電した電力を夜間や停電時にも活かす
・AIやIoTを導入し、効率的なエネルギーマネジメントを実現する
これからの住まいづくりでは、「電気を買う」から「電気を自給する」時代へと変わっていきます。卒FIT後の太陽光発電を「ムダ」にしないためにも、賢い電力活用を始めてみませんか?
■卒FIT後の最適な選択肢を知りたい方へ
「固定価格買取期間(FIT)が終了したら、売電価格が下がると聞いたけど、どうすればいい?」
「電気代が年々高騰していて、家計の負担が増えている…」
「蓄電池を導入すると、どのくらいお得になるの?」
「太陽光発電の活用方法を見直したいけど、どこに相談すればいいかわからない…」
こうしたお悩みをお持ちの方に向けて、太陽ハウジングでは『省エネリフォームセミナー&相談会』を開催しています。
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